ラウンドが終わると、毎回同じことを思う。

「今日もドライバー曲がったなあ」「パットが入らなかった」「アプローチがなあ…」。居酒屋で反省会をしても、出てくるのは漠然とした感想ばかり。具体的にどのホールで何が起きたかと聞かれると、もう覚えていない。

18ホール回れば、ショットの数は70回から100回。全部覚えておくなんて不可能だ。

スコアカードの限界

スコアカードには数字だけが残る。「このホールは6だった」「パットは2」。でも、なぜ6になったのかは書いてない。ティーショットでスライスしたのか、セカンドでダフったのか、アプローチでざっくりいったのか。

スコアは「結果」であって、「原因」じゃない。結果だけ見ても、次のラウンドで何を気をつければいいかわからない。

だったら、「何のミスをしたか」を記録するアプリがあればいいのに。そう思った。

既存のアプリを片っ端から試した

ゴルフスコア管理アプリはたくさんある。有名どころをいくつも試してみた。でも、どれもスコアの記録と管理が主目的で、「ミスの種類」まで細かく記録できるものは見つからなかった。

あったとしても、入力が面倒すぎる。ラウンド中にあんなに細かい入力をしている余裕はない。カートに乗っている1〜2分が、現実的に使える時間のすべてだ。

ないなら、自分で作ればいい。

プログラミングの経験はあるものの、アプリを一から作るのは初めてに近い。不安はあったけど、「自分が一番欲しいアプリ」なら、きっとモチベーションは続くだろうと思った。

ターゲットは「伸び悩みゴルファー」

このアプリを使ってほしい人は、明確にイメージしていた。「うまくなりたいのに、なかなかスコアが良くならない人」だ。

ゴルフ歴はそこそこある。練習にも行く。でも終わってみたらいつも通りのスコアで、90台をウロウロしている。100が切れたり切れなかったり。そんな伸び悩みゴルファー。周りにもたくさんいるし、自分自身がまさにそうだ。

シングルゴルファーのような上級者は?正直、ターゲットにはしていない。あの「神様たち」は自分のミスの傾向を自分でわかっているし、対処法もおそらくわかっている。わざわざアプリに記録する必要がない。

でも伸び悩み層は違う。「なんとなくダメだった」を繰り返している。その「なんとなく」を具体的なデータに変えてあげれば、練習に目的が生まれる。そこにアプリの価値がある。

アプリの名前を決めた日

「ワンダフ」という名前は、ゴルフ用語の「ダフり」から来ている。ダフりはアマチュアゴルファーの天敵。地面を叩いてしまう、あのガッカリするミス。

「ワンダフル」と「ダフり」をかけたダジャレみたいなネーミングだけど、意外と気に入っている。ミスを記録するアプリが、名前からして「ミスっぽい」のがいい。深刻にならず、気楽にミスと向き合ってほしいから。

まず何から手をつけるか

開発日記の第1回なのに、技術的なことはほとんど書いていない。なぜかというと、最初の1週間はコードを一行も書かなかったからだ。

やったのは、ゴルフのミスの種類を書き出すこと。ティーショットで起きるミス、セカンドで起きるミス、アプローチで起きるミス、パットで起きるミス。紙に書いたり消したり、ゴルフ仲間に「どんなミスが多い?」と聞いて回ったり。

この「ミスの整理」が、想像以上に難しかった。でも、ここが全ての土台になった。